給与から引かれる4つのお金
働き始めると、給与明細に「税金」「社会保険料」などの項目が並びます。
毎月の給与から、次の4つが差し引かれます。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 所得税 | 国に納める税金 |
| 住民税 | 都道府県・市区町村に納める税金 |
| 健康保険料 | 病院で使う保険の費用 |
| 厚生年金保険料 | 老後のための年金の費用 |
手取り額(てどりがく)とは、これらを差し引いた後に実際に受け取る金額のことです。
所得税のしくみ
所得税は、稼いだ金額(所得)に応じて国に納める税金です。 給与が多いほど、税率が上がる累進課税(るいしんかぜい)の仕組みになっています。
会社員の場合は「源泉徴収」で自動的に引かれる
会社員は、毎月の給与から会社が先に所得税を引いて、国に納めます。 この仕組みを源泉徴収(げんせんちょうしゅう)といいます。
年間の正確な税額は、毎年12月に行われる年末調整(ねんまつちょうせい)で確定します。
年末調整で税金が戻ることがある
源泉徴収で多く払いすぎた場合、年末調整後に差額が返ってきます。 これを還付(かんぷ)といいます。12月の給与または翌月の給与に上乗せして返金されます。
住民税のしくみ
住民税は、住んでいる都道府県や市区町村に納める税金です。 地域の公共サービス(ごみ収集・消防・学校など)に使われます。
入社1年目は住民税がかからない
住民税は前年の所得をもとに計算します。 そのため、入社1年目(前年に所得がない場合)は住民税が引かれません。
住民税が給与から引かれ始めるのは、入社2年目の6月からです。 急に手取りが減ったと感じる場合がありますが、これが理由です。
健康保険のしくみ
健康保険は、病院にかかるときの費用の一部をまかなう保険です。 会社員は社会保険(しゃかいほけん)に加入し、保険証が発行されます。
健康保険に加入していると、病院の窓口で支払う医療費が原則3割で済みます。 残りの7割は保険から支払われます。
扶養家族(ふようかぞく)も加入できる
配偶者や子どもなど、一定の要件を満たす家族は扶養に入れます。 扶養に入ると、家族の保険料を別途支払う必要がありません。
厚生年金のしくみ
厚生年金は、老後に受け取れる年金のための積み立てです。 会社員は毎月の給与から保険料が引かれ、会社も同額を負担します。
国民年金と厚生年金の違い
日本の年金制度は2階建て構造になっています。
| 種類 | 対象 | 保険料の負担 |
|---|---|---|
| 国民年金(1階部分) | 全員が加入 | 全額自己負担(月約16,980円) |
| 厚生年金(2階部分) | 会社員・公務員 | 会社と折半 |
会社員は両方に加入しているため、老後に受け取れる年金が多くなります。
入社時に会社へ提出する書類
入社時には、税金に関する書類を会社に提出します。 代表的なものをまとめます。
| 書類名 | 目的 |
|---|---|
| 給与所得者の扶養控除等申告書 | 所得税の計算に必要。毎年提出する |
| 給与所得者の保険料控除申告書 | 生命保険料などの控除を受けるために提出する |
| マイナンバー関連書類 | 税・社会保険の手続きに使用 |
扶養控除等申告書は、2か所以上で働く場合は主な職場だけに提出します。
確定申告が必要になる場合
会社員は基本的に年末調整で税金の精算が完了します。 ただし、以下の場合は自分で確定申告(かくていしんこく)が必要です。
- 年収が2,000万円を超える場合
- 副業の所得が年間20万円を超える場合
- 医療費控除や住宅ローン控除(初年度)を受ける場合
- 2か所以上から給与をもらっている場合
参考・出典
この記事の情報は2026年4月時点のものです。制度は改正される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。